イスラエルのMacmull Custom GuitarsにオーダーしていたSTINGERが無事海を超えて届いた。
— 海津信志 (作曲家/ギタリスト)Shinji Kaizu🇯🇵 (@shinjikaizu) October 13, 2021
カスタムカラー、ナット幅やピックガードなど細かい希望にも答えてくれたので良い仕上がり。
僕は人もギターも見た目でしか判断しませんが、今回はマジで成功。大事にします。#Macmull #Guitar #MAGNATONE pic.twitter.com/xrbp9hCokl
2023/8/27
使用楽曲情報を追記しました。
2022/11/27
最近レコーディングで使用した楽曲などを追記しました。
実際のオーダーの流れは[2/2]に記載しています。
イスラエルのギターブランド・メーカー「Macmull Custom Guitars(マクムル・カスタム・ギターズ)」の「STINGER」というモデルをオーダーして使用しています。
ギターに限らず、高級ブランドも海外製品が多いので、普通に買い物をしていると、輸入代理店を通して日本に入ってきた物を買っていることが多いと思います。
ところで「並行輸入品」の物を購入した事がありますか?
並行輸入品とは
・個人や業者によって直接輸入されたもの
・輸入代理店による審査、チェックが入っていないので、品質に問題があってもそのまま販売されている恐れがある。そのため、並行輸入品が故障した場合でも代理店に修理を依頼できない場合がある。
・最悪、偽物の場合もある
・でも、代理店を通すより安く買える
僕も時々通販で、ブランド品や楽器の並行輸入品を買う事がありますが、極力代理店を通した物を買います。代理店のチェックが入っているものの方が、日本基準の高い品質管理が担保されているからです。
ちなみに...
楽器通販大手のサウンドハウスも、独自に海外ブランドの輸入・販売をしていますが、しっかりアフターサポート・本家メーカーへの案内もしてくれるので、安心して購入することができます。
先日も、かなり安く買ったFocusriteの平行品のサポートをお願いしましたが、的確に案内、ご対応いただきました。
サウンドハウスで商品を探してみる
振興メーカーや日本に進出していないブランドだと、簡単に買うことができません。
Macmull Custom Guitarsも、まだ日本にほぼ入ってきていないブランド・メーカーです。自分の好きな仕様で製作して欲しいという事もあり、思い切って直接オーダー・個人輸入をする事にしました。
Macmullとの出会い
みて。むっさカワイくないですか?
冒頭の試奏動画でもわかる通り、音も良いんです。
一時期、海外の個人ビルダーやメーカーのサイトや動画を漁るのにハマってた時があって、はっきり覚えてないんですが、確かYoutubeのおすすめ動画で発見しました。広告恐るべし。
最初はアメリカのブランドかなぁと思ったのですが、所在地を見ると「イスラエル」。
イスラエル?どこそれwwって思いました?
日本人にはそこまで馴染みのない国かもしれませんが、僕の好きなギタリストの「オズ・ノイ」を初め、イスラエル出身やルーツのある著名なミュージシャン・プレイヤーはとても多いんです。
あと、石鹸とかバスソルトなど美容品でもたまにイスラエル製、見かけます。
普通、楽器を買うときは、楽器店でしっかり試奏して、状態も確認して納得した上で購入するべきです。
僕の生徒が新しいギターを買う際も、必ずそう教えています。
でも、Macmull Guitarを試奏しようと思ったらイスラエルまで行かないとダメですよね?
無理無理
まぁええわ、仕様説明もしっかりしてるし、しっかり製作してるようやし、ホームページも怪しくないからこのままオーダーボタンポチったれ(とはいえここまで3ヶ月は迷った)
一度も試奏せずに買いました。僕くらいになると、写真をみただけでネックの感じ、音の出方、質感など大体わかるんです。(笑)初心者の方は、注意してくださいね!w
※概ねマジです。
Macmullはオーダーページも兼ねたしっかりしたHPがあります。美しいギターギャラリーも観れるので是非チェックしてそのままMacmull仲間になってください。w
Macmull Custom Guitar “STINGER”の良いところ
形が可愛い・”丁度”いいから弾きやすい
まず、僕がギターを購入する際に最重要視するのは「見た目」です。
プロのくせに音で判断しないんですね…幻滅しました。
なぜかというと、ギターの音の部分はもし気に入らなくても、後から調整やPU、パーツ交換で結構変えれるからです。ギターの形や色って、後から変えるのって結構リスクありません?
やっぱ人の内面って見た目に出るよな〜。あの人イケメンで優しそうだと思ってたらやっぱその通りだったわ。ま、私、人を見る目あるってよく言われるし。
みたいな会話した事ありません?僕はギターにもそう思ってます。笑
「ギターを見る目」養いません?笑
元々P-90タイプのマイクのギターが大好きなんですが、自分にとって「レスポールスペシャル」タイプが割としっくりくるんじゃないかと思ってたんですよね。でもレスポールって外枠がゴツゴツしてて重いしセットネックはちょっと調整が面倒なんです。
でもこのSTINGER、ボディシェイプがやや小ぶりでまるっこいので、抱えやすいです。ま
た、ボルトオンネックで、ヘッドもやや大きめなのでセンターPU(ミックス)の時はストラトっぽい挙動もします。
ブリッジはテレキャスタータイプの物をカットした形で、可愛いです。テレっぽいエッジも効いてます。
メーカーのポリシーにもある通り、ビンテージギターを意識した音と、ソフトレリックもあいまってレトロな雰囲気が漂いますが、このギター、あらゆるギターの良いとこだけ取り入れたエレキギターの完全体って感じしません?w
音が「海外のギター」って感じがする
僕は沢山のギターを弾いてきましたが、日本の音楽家なので、日本のギターが自分にも、自分の音楽にも一番合っていると思っています。
でも時々
あぁ〜この曲アメリカンロックの雰囲気出したいわ。。。フェンダーの音ほっし〜。。
となるわけです。笑
FenderやGibsonに限らず、やっぱ海外のギターは「海外」の音がするんです。(なんやそれ)
フェンダーやギブソンは、ブリッジの規格が合ってなかったり、組み込みがズレていたりと、やや作りが荒い所がありますが、そこがそれぞれのメーカーの良さ(音)だったりするんです。
….それ、製品として大丈夫?w言い訳じゃね?ww
と思いますが、実際そんな感じです。フェンダーにはフェンダー、海外のギターには海外のギターにしか出せない音ってあるんです。
でもやっぱ、僕ら日本人なんでちゃんと日本基準のチェックを通過した製品を買いたいですね。
結構良い材を使っている
木材事情には詳しくないんですが、日本製のギターより、海外の高級ギターって、ぱっと見で良い見た目、質感の材をさりげなく使っている楽器が多いような気がします。
ボディ材は「コリーナ」で、ギブソンのフライングVで使用されている物らしいです。継ぎ目がないので1Pかも?(何故か確認しなかった。すまん)
コリーナの音はかなり好きで、マホガニーのように中低音にコシがあるのですが、マホほどねちっこくないというか、スッキリしている部分はアッシュに近い要素もあるのかな、と感じています。要は「いいとこ取り」な音ですw
指板は「マダガスカルローズ」で、普通のローズよりはリッチでミドルが粘る音がします。ハカランダほど抜けのいいコンプ感があるわけではないですが、スッキリしてて僕は好きです。
ネックは「メイプル」サテンフィニッシュなのでサラサラで、木の中身も詰まってる感じがして良いです。
重量は3.6kgで、僕には少しだけ重いですが、サウンドのバランス的に許容範囲内です。(オプションで〜3.5kgに納める事も可能)このギターはボディが薄いタイプなので、もしもっと軽すぎると、持ったバランスや、中音域が無くなる気がしますね。
Macmull Custom Guitar “STINGER”の微妙なところ
無いっちゃ無いんですが、強いていうなら。
ちょっと高い
海外製のギターは作りが荒い。みたいな事言いましたが、これ、かなりしっかりしてます。
日本でリペア・調整に持っていった際もエンジニアさんが驚いてました。
確かに、海外の音はするんだけどアメリカのようなワイルドさもありつつ、日本っぽい繊細さもあるというか。。。イスラエルの職人気質を感じます。材も含め全てのバランスを取りながら綿密な製作をしていると感じます。
そんな素晴らしい職人さんが作っていることから、「まぁまぁ高い」です。
今回オーダーしたSTINGERは、2021年当時で関税、送料など諸々込みで「35万円」くらいでした。
高い?安い?どう感じましたか?
海外製のカスタムギターとしてはまぁそんなもんか、という感じですし、国産やアジア生産のギターで同程度のスペックと考えると高いです。
値段も「丁度良い」です。笑
「え、そこがそんな感じ?」って所がある
人によって物事の考え方が違うので、国が違うとさらに温度差ってあると思うのですが、「あぁ〜そこは気にしないのね」って部分がいくつかありました。
ボリューム・トーンノブが逆(左利き用?)のものが付いてた
画像ではわからんか。。
僕はギターのボリュームやトーンノブって細かく触って調整する方なんですが、ボリュームが「10」から「10..9…8…7…」と下げようとすると
10.. ….1.2.3…..ファッ!!??
一瞬パニックになりましたが、どうやら左利きギター用(楽器自体は左右反転している)のノブが付いていたせいで、「10」の位置は同じなのに、下げようとしても1.2.3.と逆の表記になってしまうのです。(ボリューム自体は下がります)
なぜ左利き用をつけたのか全く理解不能だったのですが、金のノブ自体はめっちゃ可愛いので、右ノブの在庫が無い中、ギターの完成を待たせないために気を遣って在庫の残ってた左利き用をつけたのかなぁ、、とかポジティブに色々考えましたが、まぁ使いにくいので、普通に同種類の右利き用を楽器屋で買って自分で交換しました。。
今回はこの程度で済みましたが、個人輸入のトラブルは避けたいですよね。やっぱり代理店の補償や仕事って大事なんだなと思いました。
セットアップの好みが違う
まぁこれは海外のギターに限ったことじゃ無いのですが、自分の好みのマイクや弦高のセットアップではなかったので、結構時間かけて調整しました。後日、いつもお世話になっている日本のメーカーに調整も依頼しました。
ただ散々言いますが、「楽器自体のポテンシャル」はめちゃ高いので、しっくりくるセットアップなった時の弾きやすさ、音は抜群です。
元々のセットアップは、マイクの6弦側が高く低音がかなり出る状態で、ネックPUはウォームなのに、ブリッジPUは細くカリカリ、と音色が全く異なっていました。僕はバンドで使用する際のベースの帯域を考えて、低音はある程度抑えめで、かつ1つのアンプセッティングで各マイクの相違が少なく同じシーンで使い分けられるのが好みです。
ネックPUの音は気に入っていたのですが、ブリッジPUが使いづらくて苦労していた所、配線に細工をしてもらったら音が太くなって(というかハイファイになった)、使い分けがうまく行くようになりました。最初はPU交換も考えていましたが、マイクもMacmullオリジナルの拘りだと思うので、大規模な改造なしでまとまって良かったです。(どんな細工かは忘れました。笑)
取扱商品じゃないのにすみません。笑
ちなみに・ピックアップのアースの取り方にクセがある
これは悪い点では無いのですが、その某さんが「これ、PUのアースをブリッジで取ってますね」と言っていました。僕は電気系は詳しく無いのであまり突っ込まないでおきますが、PU交換や調整をするのに、ブリッジも外さないといけないようです。もしかしたらMacmullの狙いがあるのかも…?
早速、自分の作品にもMacmullを使用しています。
例えばこちら。僕が作曲・編曲した、”さぐぱん”さんの「アネモネ」では、イントロ、間奏のオクターブリフはMacmullにファズを掛けて弾いていたり、エンディングのクリーンアルペジオでも使用しています。
実際に楽曲で使用してみて、エグめのエフェクトや、クリーンや素の状態でも、芯のあるキャラが立った音になってくれるなぁと思いました。深く歪ませるより、ちょい歪〜クランチが最高ですね。
他にも使用した楽曲はたくさんありますが、またご紹介できる分がリリースされたら追記します。
2022/11/27
追記しました。
2023/1/23 さらに追加しました。
2023/8/27追記
最後に
長くなったので今回はここまでにします。次回は実際にオーダーをして完成するまでのやり取りと、オーダーの方法などを書きます。
海外のギターメーカーに直接オーダーした時の話【Macmull Custom Guitars STINGER】[2/2]