僕はこれまで多くの素晴らしいギターの先生にレッスンを受けてきました。
そんな中で「これはダメだ。。。」となり酷い目にあった先生(と言いたくない)もいたので、それをご紹介します。
洗脳してくる
高校生の時に習っていた先生からの紹介で、専門学校に入った時にベテランの先生につく事になりました。
その先生に付くとギターが上手くなると評判で、プロのギタリストも何人か輩出していてその中でもギターの先生になる人が多いとの事でした。(ギターの先生になってプロって言うのもどうかと思いますけど)
その先生は自分の崇拝している海外のギタリスト以外はコテンパンに文句を言う性格で、それを10代の僕が聞かされると悪い影響を受けてしまいました。
あとから気づいたんですが、周りからは「この先生にたかる一派」は結構冷ややかな目で見られている事に気がつきました。
洗脳されている時って上手くなるんです
「自分ってプロになれるのかな。。。」「どんな音楽が自分に合っているのだろう…?」
若い頃はこう言うことにとても悩むのですが、洗脳されてしまえば「その先生の言う事」を聞いておけばいいので、とても楽です。余計な事を考えなくて済むので、ある一定まではすぐに上手くなる事ができました。
でも、なんか違う
時々記事でも述べますが、その先生の元にいるうちは「先生を超える事」ができないんです。
先生自体もベテランで、正直現代の音楽で通用するプレイスタイルではないので、それを鵜呑みにして他の音楽をこきおろしていたら、それこそ習った事を受け売りだけする「ギターの先生」に終わってしまいます。
教祖は、弟子の心境の変化に敏感
やはりこういう先生は、僕みたいな心境の変化にすぐ気づくようで、それまで僕はとても気に入られてたのですが、ある時から一気に冷たくされるようになりました。
段々と尊敬できなくなってきた。
僕も人の文句や悪口は大好きですが(笑)、その考えを人に押し付けるのは良くないし、きちんと自分のことが出来てないとそんな資格もないと思います。
その先生の教材や教え自体はもちろん良かったのですが、二日酔いで学校にきて授業を飛ばす、時間を守らない、エコひいきをする、女性びいきをする。
後半は自分も人の事言えませんが(笑)人として尊敬できない事を多々やっており、さらに後から知ったのですが、過去にはマルチ商法にも手を染めていたそうです。当時の弟子たちは大変だったろうな。
結局ギターだけで稼いでる訳じゃなかったのかと思ってゲンナリしました。
そんなこんなで蓄積した膿が弾ける時がきました。
お前は破門や
ある日、先生が持つアンサンブル(バンド)の授業で、当然僕は優秀な成績だったのでレベルの高い(学生レベルですがw)グループに入っており、リーダーも勤めていたのですが、当然他の楽器の奴らも鼻高々の世間知らずのアホばっかりだったので、全然バンドとしてのまとまりがありませんでした。そんな中、僕は音楽以外の所で一体感を得ようと、コンサート用の衣装をみんなで作る事を提案しました。
すると、まとまりが出た
放課後皆で集まり手作りの衣装を作ることにより、結局は10代の子供ですから、みんな仲良くなり雰囲気が良くなりました。
「なんで被りもんするんじゃ」
それを見ていた先生は褒めることなく「なんで被りものなんかするんじゃ、プロミュージシャンはそんなアホな事せんぞ」
と、まさか叱られてしまい、さらに先生との関係が悪化しました。
後日談ですが、皮肉にも、先生の一番弟子で業界でも大活躍されているギタリストの方が思いっきりパンダの被り物をしてライブをしていたのはこの先生は知っているのでしょうか?
さらに裏切り者が
さらに当時、同じチームだった女子メンバーが「あたしも被り物とかありえんと思う」と、急に寝返りだし、先生に媚びをうり出しました。(その後この方は音楽業界に出ていますが、かなり悪評が蔓延っています。)これでせっかくまとまっていたバンドの雰囲気も台無しになりました。
そして、破門へ
そして最終的に、先生から「お前は破門や」と通達されてしまいました。
正直、洗脳されて先生一筋な僕にとっては人生を突き落とされるレベルの絶望でした。
先生には見放され、友達と思ってたやつには裏切られ、今までの人生の中でも、かなりショックの大きい出来事でした。
でも、この出来事のおかげで今の自分がいる
立ち直るには結構な時間が要りましたが、結局僕は先生のようなギタープレイや音楽をしたい訳ではなかったので、本当に自分のやりたい音楽に向かって突き進む事ができて今があり、多分ジャズギタリストやってるよりかなり収入も高いです。
感謝している部分もありますが、いまだに「ナニクソ」と思う事もあります。でも仕返しとかしてやろうとかは思いません。
その一派の後輩に仕事を紹介した事もあります。その際は人伝てで感謝を述べらてましたが。
でもって、そのまま洗脳されている生徒やその一派の人たちは、そこそこの収入でギターの先生でも頑張ってください。
後日談
「破門」された数年後、僕は某ギターコンテストで入賞等、ぼちぼち結果を出してきていたところ、知らない番号から電話が。
(プルルル…)ん..なんや?はい??
ワシじゃ。電話番号登録しとらんのか。
(当たり前やろ速攻で消したわ)「あ、はい。ご無沙汰してます。」
お前なんや、割と活躍しとるそうやな。お前のギターの基礎は俺が作ったのに何でプロフィールにワシに師事したって書かないんや。今度から書け。
は、はぁ?(頭おかしなったか)
もうお前のやった事は時効や。いつでも遊びにこい。
いや誰が行くかい。笑
ここまで潔い手のひら返しも初めてでした。笑
もちろん遊びになんか行ってません。10代の僕をあんなに傷つけたのをまずは謝ってほしいです。
その後も2年に一回くらい電話が来ますが、最近はもうシカトしています。
離れて何年経ってもこうやって気にかけてくださるのは、とても嬉しいんですが、やっぱり僕のこころの傷は一生消える事はありません。
ただ、おかげで鋼のハートを手に入れたのと、何クソで足掻いて今の自分の立場があるので、この出来事自体には感謝しています。
先生、一生会いたくありません。