プロミュージシャンは大きい会場や同期を走らせる現場等、転がし(足下のスピーカー)を使用しない場合は、特注のイヤホンで他楽器や自分の音を返してもらいモニターします。
普通のイヤホンですと大音量の中で耐久性や遮音性がないので、耳型を取ってもらい、自分専用の物を作ってもらいます。
僕が普段使用しているのは、銀座にある須山補聴器のFitEarに製作してもらったカスタムイヤホンを使用しています。
以下使用アーティストページにも記載していただいています。
サウンドの特徴
低域から高域まで綺麗に出ています。その上で中低音はパンチがあるので、大音量のバンドの中でも音を見失いません。そもそも遮音性に優れているので外の音はあまり関係ありませんが、時々半開きにして外の音を聞きながらプレイする事もあります。
オールレンジ出ているイヤホンやスピーカーは逆に疲れやすいですが、こちらはそんな事はありません。
実はライブ以外でも、ミックスの際のモニターとしても使用することもある他、リスニング用としてもとても気持ち良いです。
使用感
須山補聴器さんで耳型を取ってもらったので、自分の耳に完璧にフィットするため、当然ながら完璧です。
サウンドほールには耳垢が溜まりやすいので、こまめな掃除が必要なのがちょっと面倒です。(ブラシが付属しています。)
その他特に不満はありません、2022年時点で5年程度使用していますが、特に問題も出ていません。
ケーブルは取り替え可能で、劣化する前に定期的に新しいものに交換しています。
他製品との比較(10万円以下)
カスタムイヤモニは、今までFitEarの物しか使ったことないのですが、以前イヤホン専門店で、他モデルを視聴した事があったので、その際の感想と比較をランキングにしてご紹介します。
僕が使用しているFitEarモデルは10万円台後半くらいの物ですが、購入しやすい10万円以下のモデルと比較した感想です。
1位:JH Audio JH7 / ¥99,980(2022時点)
日本ではFitEarを使用しているユーザーが多数ですが、アメリカではこのイヤモニがスタンダードらしいです。
全体的にかなり明瞭でワイルドな聴こえ方がします。
2mixの音がマスタリングされたような聴こえになるので、モニターとして使うには優秀だと思いました。音としてはラウドなので、楽器数の少ない骨太なロックに合うと思います。
Jpopなど音数が多いジャンルでは飽和するかもしれません。
2位:Fit Ear ROOM / ¥68,200 (2022時点)
FitEarの下位モデル。
耳に音が張り付いてくる感覚があって、モニターしやすい音。自分も同社製品を使用しているので、「あぁ〜FitEarの音だ〜」と感じついつもの音と感じましたが、低音の主張が激しく、現場の使用というよりは普段使用の方が合ってるかな?と思いました。(あくまで自分のカスタムモデルとの比較感想です。)
3位:Canal Works CW-L02a / ¥69,300(2022時点)
国内メーカーのカナルワークスのミドルクラスと思われます。
全帯域バランス良い感じだが、ちょっと優しい音色かなと思いました。各楽器の定位置は分かりやすいのでRECやミックスでの使用に向いてると思いました。
4位:Ultimate Ears UE5Pro / ¥84,700(2022時点)
アメリカのUltimate Ears製エントリーモデル。世間的に好評なモデルらしいですが、イヤモニとしては不明瞭な音の出方かもしれません。
アメリカのメーカ故なのか?バランス良さに加え1位のJH Audioのようなワイルドさが少しある感じで、リスニング用としてはとても良いと思いました。
5位:AAW A3H+ / ¥48,400(2022時点)
シンガポールのメーカー。安くイヤモニを手に入れるには良いと思いました。(安いと言っても5万近くしますがw)
ギターの粒立ちが悪く弱いので、モニターとしてはギタリストにはおすすめできません。
スピーカーで音が出せないお家で、良い音でmp3のデータを聴きたい人とかにおすすめかもです。
解像度の高い音源はあまり再生力がないかもしれません。
最後に
比較に関してはあくまでも自分の使用モデルとの比較で廉価モデルばかりとの比較でしたので、酷評が多くなってしまいましたが、基本的に値段相応の良い音がしていますし、現場使用には耐えうる物だと思います。しかし、ギター初心者が陥る問題と同じように、耳が肥えてきたら必ず上位モデルに買い替える事になると思います。
ただ、それぞれのメーカーの特徴を掴めるので、まずエントリーモデルから数年使ってみるというのも良いかもしれませんね。
結局自分のFitEarが音質、方向性含め一番よかったという結論でした。