音大や音楽の専門学校で教えてくれない重要な事3選

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プロミュージシャンになるには
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僕は高校を卒業して大学に進学しましたが、1年で退学し、音楽の専門学校に入学し直し、卒業しました。


その後、作曲家・ギタリストとしての仕事と並行して、ギター・作曲の講師として音楽教室や専門学校で仕事をしていました。(今もやっていますがあまり時間がありません。)


高校生の生徒から、音大や音楽の専門学校に進学したいと相談を受ける事が時々あり、実際に何人も進学を見届けました。


思い返すと自分が音楽の専門学校を出たあと社会に出て(プロミュージシャンになって)とても困ったことが結構あり、また音楽の専門学校で非常勤講師で働いていた時に、学校内部から見ても大事な事を教えていないなと思った事がいくつかあったので、特に困った3つを選んでみました。

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その1:請求書の書き方

ギタリストとして仕事を始めて2、3年経ったある日、知人から紹介してもらった音楽事務所を経由した演奏の仕事をさせていただきました。その後、事務所から

音楽事務所の社員
音楽事務所の社員

今回はお引き受けいただきありがとうございました。それでは、税別○○円の請求書を弊社宛てにお送り頂いても宜しいでしょうか?

昔の俺
昔の俺

は?なにそれ
現生でくれへんの?

「現生」(現金でそのまま貰う)とかいう業界用語ばっかり覚えて、請求書が何かすら知らなかったのです。


社会人として商品を売買するなら当たり前にやり取りしないといけない事すら知りませんでした。
あぁ〜恥ずかしい。


学校の授業では「音楽」の事ばかりしてますから「社会人」としての勉強をほぼやりません。


例え「音楽家」としては優秀でも「社会人」としては素人レベルで、こういう場面で恥ずかしい思いをしたり、バカにされたりします。


せっかく音楽が優秀なのにもったいないですよね。


なぜ僕が請求書の書き方を知らなかったかというと、ミュージシャンは基本的には個人事業主で、自分で事業としてやっていかなくてはなりません。(そんな前提すら学校では教えてくれません。また、形態としては会社員として月給をもらってミュージシャンができる幸運な人も時々います。)


そして、そんなに大きくない仕事(ライブハウスやバーでのギグなど)や個人間のやり取りだと、いわゆる「取っ払い」でギャラが支払われる事が多いからです。


極端な例だと、耳元で「今日はありがとう」なんて言ってスッとポッケに、ギャラとして小さく折りたたんだお札を入れてくれる、なんて事もありました。


これはこれでプリミティブで好きですけど、まぁアレですよね。


そのため、ちゃんとした仕事をするようになって、やっぱり音楽・芸術でもビジネスとしてやるには「社会人としての常識」くらいは知っておかなといけないと思いました。(俺自信ないけど。w)


※請求書の書き方は専門のサイトを調べてください。もしくは恥をかくつもりで知り合いや、優しいクライアントさんにごめんなさいって言ってテンプレートもらうなり、聞いてください。笑

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その2:リードシート(ハコ譜)の書き方

こんな感じのやつ。

リードシートの例
生徒B
生徒B

ほとんど何も書いてないじゃないですか。笑
私、小学生の頃ピアノのレッスンでもっと音符がたくさん書いている難しい曲弾いてましたけど?笑

そうなんです。あんまり何も書いていない、というか書かないんです。


バックバンド等の仕事の時は、各プレイヤーは「プロ」なわけですから、ある程度弾く内容はそれぞれにお任せした方が良い結果になりやすいです。


そのため、楽曲が崩壊しないように「キメ」やそのまま再現したい「イントロのメロ」等は音符で書きますが、それ以外は白紙にしておき、各プレイヤーが書き込める状態にしてお渡しします。

生徒A
生徒A

普段はバンドスコアを見て練習してて、弾けるようになるまで時間がかかるので、プロはすらすらと見れるんだろうなぁ、すごいなぁと思ってました。

そもそも、リアルタイムでバンドスコアを見て弾くのは不可能です。


ページ数の多いバンドスコアを譜めくりするのも大変だし、そもそも、自分以外の楽器のパートが書いてあるの、スッゲェ邪魔なんです。笑


僕は、練習している曲でわからない部分があれば、辞書がわりにバンドスコアを使う事はありますが、別に原曲を聞いたら「耳コピ」できるので、特に必要ありません。w


というか、バンドスコアの記載間違いを見つけることの方が多いです。(性格悪い)


リードシートは、極力簡潔に記載するとともに、譜めくりをしなくても、楽曲の最後までたどり着ける事もポイントです。

生徒B
生徒B

市販されている楽譜にこういうリードシートって見たことが無いですけど、確かに、これを売ってたとしても、プロじゃない限り弾ける人の方が少ないかもしれません。

販売物としては不十分すぎますよね。笑
現場に出ないと、見る機会がない形式の譜面です。

生徒A
生徒A

え、で、この譜面の書き方を学校で教えてくれないんですか?

残念ながら、僕は自己流で書きはじめて、現場に出てから諸先輩方に教えてもらいました。しかも最初の方は「お前の譜面、見づらいんじゃボケェゴルァ!!」ってよく怒られてました。


怒られながら徐々に見やすい譜面を書けるようになっていきました。


学校では、難しい専門書やフレーズ集をこなすばかりで、実際の現場の譜面を扱う授業は多少ありましたが、それの書き方を教えてくれる授業はなかったです。


もっとも、そんな授業があったとしても、実際自分が書いた譜面が見やすいかどうかは「現場に出て使ってみないと」わかりません。

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その3:確定申告のやり方

その1とややかぶる面がありますが、個人事業主として音楽家の営業をするわけですから、しっかり確定申告をしないといけません。


流石にこれに関しては、僕が専門的に説明できる事じゃ無いので、実際のやり方は税理士さんの解説を調べてください。


こんな先輩がいました。

男友達A
先輩のミュージシャン

今年も住民税の支払い書がきたけど、めちゃくちゃ高いんだ。役所に行ってなんとか減額してもらえないか相談したんだけど無理っぽい。。。お金が無いのにもうダメだっぴ

多分それ確定申告してないからじゃ無いんですかね。。。購入した楽器など経費で換算してちゃんと提出していれば、そんなもうダメっぴってなるほどの住民税を払う事もないと思うんですが。。。


それかなんか怪しい事でもして所得を浪費してるんですかね?w


きちんと確定申告してれば「還付金」もあってちょっとワクワクする事もあるんですが。。


またこれ法人になってくると話が変わってくるかもしれないんですが、執筆時点で僕はまだ個人事業主であんまりわかっていないので、これから勉強していくつもりです(^ ^;)スミマセン


こういう「お金の事」も学校で教えてくれませんでした。


そもそも、音楽学校の先生ですら「とっぱらい」でしか仕事をしていない人も居そうなので、教えれるかどうかも怪しいです。

音楽とは直接関係ない事かもしれませんが、自分の生活やお金の事もしっかりすることで「やりたい音楽」が難なくできるようになると思うので、専門学校でも経済・経営の授業を必修にしてほしいです。
(学校法人の教育機関の場合は選択したら受講できると思います。僕は認可校に行っていなかったので必修ではなかったため気づいてなかっただけかもw)

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まとめ:仕事として音楽をするなら音楽だけしててもだめ

料理に例えると「料理の作り方」は教えてくれるけど「1.レシピの書き方」「2.お店の作り方」「3.接客の仕方」は教えてくれないって感じですかね。


でも「料理」をやっていく上でその3つってとても大事じゃないですか?


今回記事を書いてて、自分自身も自信を持って言えてない部分が多いなぁと思ってちょっと反省しました。笑


音楽は練習して上達してるのに、仕事にならない人は「社会人として」何か欠落していないか考えてみてください。(自分は欠落していないとは言っていないw)

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